SUIRYO 翠陵 vol.83
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08SUIRYO 83シワ改善薬用化粧品POLA リンクルショット メディカル セラム」末延さんと同窓会広報企画委員会メンバーウーマン・オブ・ザ・イヤー 2018大賞 受賞式2018年10月22日 男女共同参画フォーラムにて講演於:神戸学院大学ポートアイランドキャンパスママヤー 2018大賞受賞効果の医薬部外品開発や優しさが、世の中を明るく平和にする。切に過ごす姿こそ美しいと思います。90周年を迎えます。会社の成り立つ根本に技術や研究があることで、独創的な発想や個性には理解があり、また企業風土としてアートとも縁が深く、愛を生み育む土壌があります。創業者の言葉「喜ばれることに喜びを」のままに、お客様が感動してくれるものづくりがその基本です。そして『史上初』の冠をいただいた今回の製品も、今から15年前に開発に着手した当時は、誰も製品化できるとは思っていなかったはずです。しかし、会社のトップからは「面白いから続けなさい」と、研究をサポートしてもらいました。私もリーダーとしての役割を担うときは、「面白いか」「将来必ず伸びるか」といった視点で、常に自分に問いかけながら、チームのメンバー個々の力を伸ばしていくように心がけました。さらに、研究・開発に費やす長い歳月の中では、少しでも前に進んでいることをチームメンバーに実感してもらうことも必要でした。―行列のできる店に並んでいて、気づくと後ろにも列が伸びて位置的には確実に前に進んでいる―そんな風に、今やっていることにも不安を抱かせないよう配慮し、メンバーたちにその都度説明し励まし続けました。「失敗」に対する考え方「失敗すること」についても、それが次に繋がるものだとしたら、それは「失敗」とは言わないのかもしれません。「失敗」はそもそも存在するのか、という社会学の論理もあるぐらいで、失敗すると予想してその通りになれば、それこそ思った通りの結果を導いたことになり、言い換えれば「成功」と同じと考えてきました。ともかく、職場のメンバーたちが人として優れ、素直に受け入れてくれたことが一番だと思っています。人ともので作り上げたストーリーが共感や信頼を生む15年前に4人で開発をスタートした「抗シワ」薬用化粧品の開発も医薬部外品の承認、製造、販売と辿るなか他の部署をどんどん巻き込んでいきました。お客様からの好評を博して大きな渦はさらなる循環を生み、生産現場の24時間体制を意気に感じた販売担当者からは感謝のメッセージが届き、それに応えるように生産現場からは従業員一同の写真を添えて「絶対に欠品はさせません」というメッセージが返されるように。それらがお客様に伝わり、さらに大きなムーブメントとなっていきました。人の思いが込められたものは人の心を動かすという、ものづくりの素晴らしさと、執着ではなく、愛着という愛を持ってものに接することの喜びを多くの人と共有できたように感じます。当社の創業100周年に向けてのミッションである『感受性のスイッチを全開にする』はまさに、日々、人の気遣いや移ろう季節の美しさに機微を感じる人こそ、ものづくりに携わる者にふさわしいというメッセージのように感じます。

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