03SUIRYO 85コロナ禍の中での同窓会会長の交代に寄せて学長あいさつ同窓会の皆様には、日頃より大学および現役学生に対してさまざまなご支援、ご協力をいただいており、心より感謝を申し上げます。2020年度は未曽有の災害ともいえるコロナ禍の影響によって、従来の常識・日常が変化せざるを得ない状況となりました。そのような中、同窓会の会長が木村誠様から桑原理哲様に交代されました。木村前会長には私が副学長在職中からの6年間、大変お世話になりました。学長に就任してからは毎月のようにキャンパスでお会いすることになり、時期によってはイベントや会議のために毎週のように遠方から足を運んでいただきました。木村前会長の下では、両キャンパスでの同窓会連携講座の開講が実現し、現役学生の就職支援として「社会人へのステップアップ・セミナー」を毎年工夫しながら継続していただきました。また、大学創立50周年に際して、記念モニュメント「翠波」をポートアイランドキャンパスに寄贈していただき、大学関連グッズの企画・販売も展開されました。さらに、課外活動、大学祭、ボランティア活動などへのご支援を通じて、現役学生・保護者や大学構成員にとって同窓会の存在をより身近にしていただきましたことには、大変感謝をしております。木村前会長のご尽力によって、大学と同窓会との協力関係は大きく進展したと感じています。桑原新会長とは以前から同窓会の行事などでお会いする機会が何度もありましたが、9万人に迫る会員を擁する神戸学院大学同窓会の新しい顔にふさわしい方であると確信しております。桑原新会長が掲げられた「会員ニーズと時代にマッチした魅力的なネットワーク」というポリシーの下、若い世代の会員や現役学生にとってさらに身近に感じられるような同窓会運営を展開していただければと期待しております。大学といたしましても、新体制の同窓会との協力関係を今後も積極的に推進していきたいと考えています。ところで、2020年度はコロナ禍の中で大学の存在意義が問われることとなりました。本学では、昨年2月20日に危機管理対策本部を立ち上げ、学位記授与式、入学式の中止を決定し、2020年度前期の授業をほぼ全面的に遠隔形式で、後期は対面と遠隔のハイブリッド形式で学びの継続を実行してきました。また、関西エリアではいち早く「オンライン授業の実施に伴う特別奨学金(給付)」を立ち上げ、1万1000人を超える全学生・大学院生に一律5万円を支給するとともに、「緊急経済支援奨学金(給付)」や「緊急学費減免制度」を設けて、多面的に学生の支援に尽力してきました。また、同窓会にもご賛同を得て、昨年末まで「新型コロナ対策緊急学生支援募金」を実施いたしました。神戸学院大学は2021年度には創立56年目を迎えます。コロナ禍の経験から得られた「知恵と工夫」により、そして、建学の精神「真理愛好・個性尊重」の普遍的な価値に立ち戻り、さらには初代学長・森茂樹博士が本学の創立時に示された情熱に思いを馳せながら、ニューノーマル時代の大学の在り方を追求したいと考えております。コロナ禍だけでなく、少子化・グローバル化の進展、そしてAIなどの技術革新によって到来するSociety 5.0に向けての教育改革など、多様な荒波を乗り越えて本学が「後世に残る大学」となるには、同窓会の皆様の伴走が不可欠であると感じています。桑原新会長が率いられる同窓会の皆様には、ニューノーマル時代の大学運営に対して、多面的なご支援、ご協力をいただければ大変ありがたく存じます。最後に改めまして、木村前会長への心からの感謝の気持ち、桑原新会長への大きな期待の気持ちを表明するとともに、同窓会の益々のご発展を祈念して、私からの挨拶とさせて頂きます。神戸学院大学学長 佐藤雅美
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