SUIRYO 翠陵 vol.86
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05SUIRYO 86就活の苦労も吹き飛ばす、良い会社との出合い大学生活で一番印象的だったのは、卒業式で答辞を読ませていただいたことです。赤い着物と袴でおめかしをして、目の前には学長、背後には1,000人ほどの学生が並んでいるという、なかなかない体験。本番直前まで緊張していましたが、自分の言葉で、自分のストーリーを聞いてくださった多くの人に伝えることができたと思います。ベトナムから両親も訪日してくれて、「何を喋っているかはわからないけれど、ハキハキとした良い声だったよ」と言ってくれたことが嬉しかったですね。仕事では、採用・雇用業務、社会保険・労働保険に関する手続き、ベトナム子会社からの出向社員や技能実習生のビザ申請、日本入国後のサポートなどもしています。会社のイベント企画・運営にも携わっていますが、会社の年賀状のデザインを任せてもらえるのは、絵を描くのが好きな私にとって、年に一度のお楽しみでもあります。でも、就職活動中は自分がしたい仕事がわからず、失敗ばかり・・・。その時に、指導教員の先生が「メーカーの事務職に向いている」と客観的なアドバイスをしてくれたことがきっかけで、風向きが変わりました。困ったときは上司に相談し、セミナーに参加して勉強したいときも応援してくれる良い会社に出合えたので、あの時の苦労も良い経験になっています。日本語コース◀◀◀グェン ティ ダン ティー さん (2015年度入学生/2019年3月卒業)株式会社ソルテック工業勤務三か国語を駆使して、日本とベトナムを繋ぐ私は今、プラント設計・製作から現地据付・配管工事まで一貫したサービスを提供する会社の営業海外事業グループで働いています。3年次のインターンシップでの受け入れ先でもあり、社会人としてのマナーやルールを教わり、実際の業務内容を体験させてもらっていたのが就職する大きな決め手でした。主な仕事は、ベトナムにある子会社の代表として日本の顧客に対応することですが、他にも製品の輸出・輸入を行う貿易業務、海外子会社の営業発展のサポートもしています。仕事では、日本語、母国語であるベトナム語、英語と3つの言語を使っています。顧客と交渉することも多いので、この仕事に就けば自分の語学力やコミュニケーション能力もどんどん鍛えられると思っていたのですが、まさにその通り。大学では日本語だけでなく、コミュニケーションについても深く勉強しましたが、両方がとても活かされています。上司や先輩に外国籍の人もいて働きやすい環境なのですが、入社時は日本語での電話対応に苦労しました。対面で話すより断然難しく、自分で取引先と担当者のリストを作成し、早く正確に対応できるよう工夫しました。今後も仕事面で成長できるよう、がんばっていきたいです。日本語コース◀◀◀ファン ティ アィン ティエン さん (2017年度入学生/2021年3月卒業)株式会社ソルテック工業勤務

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