SUIRYO 翠陵 vol.88
11/32

課題に対するブレインストーミングワークショップコーチングの導入に向け共に働いた仲間10SUIRYO 88とで取り組む体制づくりを行うことになりました。困惑したのは、さまざまな方々との連携のあり方でした。開発コンサルタントとして外国では、感じたことがないコミュニケーションの難しさを感じ、得意としていたコミュニケーションで躓くという厳しい現実に直面しました。それで答えを求めて行き着いたのが「コーチング」でした。東京に行く機会を利用して、コーチングのスクールで学びをスタートさせました。そこで学んだことが「聴く」ことの重要性でした。学び始めてしばらくしたころ、偶然にもタンザニア国税庁からコーチングを導入したいと依頼され、そこから本格的にコーチングに取り組むことになりました。目の輝きが変わって見える瞬間に立ち会える喜びコーチングでは、聞く力をとても大切にします。そこでの学びを通じて、自分に聞く力が不足していたことを気づかされました。目から鱗とはまさにこのことだと感じたのを今でも覚えています。コーチングではまず、相手はどう思っているのか、どうしたいのかを聞き出します。決して、教えることはしません。答えは相手の中にあり、質問を通じてその中にあるものを引き出してあげるのです。目的地は相手が決める。そこまで伴走するのがコーチの役割なのです。コーチという言葉は、元々「馬車」のことを指し、「大切な人をその人が望むところまで送り届ける」という意味で使われていました。そこから「人の目標達成を支援する」という意味で使われるようになったようです。いろいろなクライアントがいるなかで、心理学を理解する必要も感じて勉強しました。単にスピリチュアルなものではなく「トレーニング」や「習慣化」で具体的に強化していけるのがメンタルということを学びました。息子たちが野球をやっていたこともあり、勢いでSBT(スーパーブレイントレー・JADA(日本能力開発分析)協会認定SBT1級コーチ ・GCS(銀座コーチングスクール)プロフェッショナルコーチ ・ブレインアナリスト協会認定 ブレインアナリスト ・岩手県花巻市教育委員・第3回「神戸学院大学 森わさ賞」受賞人や地域や世界と向き合い、それぞれの明日のためにできることを取得資格等Qualicationsニング)1級コーチの認定資格までとってしまいました。コーチングやメンタルトレーニングを行っていると、クライアントや選手の目の輝きが変わって見える瞬間に出会えたりすることがあります。そんなときは、心の底からうれしさがこみ上げてきます。予期せぬことに意味を見出し、その先に待つ未来を楽しみに日々、予期せぬことは多くて、納得できないこともあるかと思います。そう思うことは決して悪いことではないと私は思います。納得できないまま無かったことにはできず、自分に嘘つくこともできないので、まずは自分の感情を受け入れるようにしています。それより、そのことにどんな意味があるのか、と考えることは自分にとってプラスになると考えます。私も高校生の頃から、想定外続きです。高校1年生で巡ってきた留学のチャンスが、イラク戦争がありアメリカへの渡航が危険とされ、実現しませんでした。大学生になってからも阪神・淡路大震災で留学制度そのものが崩壊。それでも、本学の先生方が尽力くださりアメリカと交渉の末に、派遣留学の道を開いてくださいました。私自身もそのためになんでもやりました。毎日のように国際交流センターに通い、催行に必要な人数に達するよう留学希望者を集め、より高く設定されたTOEFLの点数に届くよう皆で一緒に朝勉したりしました。自分の人生ですから「面白がる」という視点をこれからも持ち続けたいと感じています。本当はそんなに簡単には思えなくても、自分を楽しませることで自分を楽にできます。全ての出来事に意味を見出しつつ、一歩そして一歩と歩んだ先に「今」という未来がありました。みなさんにも「意味」を見出す先に、楽しんだ先に待つ未来を楽しみにしてこれからを過ごしてもらいたいと思います。

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る