32SUIRYO 90式辞逆境を糧に、共生の哲学を世界へ。1,000名を超える卒業生は私たちの誇りですグローバル・コミュニケーション学部 学部長 大濱 慶子教授本日、ここにグローバル・コミュニケーション学部開設10周年の記念式典を、多くのご来賓の皆さまをお迎えして挙行できますこと、心よりお礼申し上げます。当学部は2015年、国際都市・神戸の地で、英語、中国語、留学生を対象とした日本語の3コースを柱に船出いたしました。私が本学に着任したのは開設の1年前でしたが、当時はまだ「グローバル・コミュニケーション」を冠した学部は全国でも稀でした。私たちはこの新しい学部に大きな希望を託し、教職員一丸となって未知の領域を切り拓いてまいりました。学部の目標は、高度な外国語能力を礎に、異文化や社会の多様性を尊重し、多様な背景を持つ他者と協調できる「たくましい対人コミュニケーション能力」を備えたグローバル人材を育成することです。この10年間、全員留学制度「GC Abroad」や国内インターンシップといった特色あるカリキュラムを継続・拡充し、入学定員も当初の150名から180名へ増員するなど、着実な発展を遂げることができました。しかし、その歩みは決して平坦なものではありませんでした。特に2020年の新型コロナのパンデミックでは、留学がすべて中断されるという、未曾有の困難に直面しました。しかし希望を失わなかった学生たち、温かいご支援を頂いた海外提携校のスタッフ、地元の皆さま、そして教職員。多くの支えがあったからこそ、私たちはこの困難を乗り越え、テクノロジーを活用した、未来へとつなぐ新しい学びを創造することができたのです。お力添えを頂きました多くの皆さまに、感謝申し上げます。現在、世界に目を向ければ、戦争や紛争、気候変動、格差など、深刻な課題が山積しています。このような不透明な時代だからこそ、異なる立場の人々と対話し、相互理解を深める私たちの学部の役割は、かつてないほど重要になっていると確信しています。私にとって最大の誇りは、社会へ送り出した1,000名を超える卒業生たちの存在です。彼らは国内外の企業、自治体、国際協力の現場など、それぞれの場所で志を持って活躍しています。今日、この後に開かれる祝賀会に多くの卒業生が参加し、互いに絆を深め、成長を語り合えることは無上の喜びです。私たちはこれからも、既存の枠組みにとらわれることなく、AIへの対応を含めた新たな教育の取り組みに果敢に挑戦し、次代を担う人材育成に向けて力強い歩みを続けてまいります。次の10年、そしてその先へ。皆さまの変わらぬご指導とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
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